2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【小説】半減期

永遠に一緒にいられると思っていたわけじゃない。 物も命も星さえも、いつかは消える。 でもその終わりが来るのが、今かと言われると、そんなことはまずないだろうと思う。次の瞬間かと考えても、それもないだろう。その次の瞬間かと考えても、それもないだ…

【思考】現実に関する感覚の一致

自分が見えているコップを相手も見えていると言えばそれが幻でないとわかる。 「さむいね」と言って「さむいね」と返ってくれば、自分の感じている寒さが風邪による悪寒などではないとわかる。つまり物質世界の中の気温の低下という同じ要因がそれぞれの感覚…

【俳句】2017年9月22日~2018年1月23日

一人セピア色の句だけを詠む 雪明るすぎてなにもすることがない 雪掻きの人ら健全なる雪よ 雪掻きの道を赤カーペットのように 失恋の中にいて息薄白き 命も愛もそっと消え行き冬の浜 村時雨みんな違っていて寂しい 一月の言葉は人を別つもの 初詣する人間や…

【徒然】雪の降らない土地から降る土地へ出てきた

関東へ越してきて二年近くのある冬の日。 降水確率90%で雪の予報。 これは翌日早起きしたら少し積もっているところを見れるかも。 などと思いながら近所のスーパーに行ったら、シャベル、じゃない、こっちではスコップと呼ぶんだ、雪掻きに使いそうなあれ…