2022-01-01から1年間の記事一覧

「死」

待つのは慣れている 電車、バス、順番待ち 焦らず待てばすぐに来る

怖い夢

洗面所に夫がいた。キッチンを覗くとそこにも夫がいた。私が仰天して慌てると二人ともにたにた笑った。家のあちこちにたくさんの夫がいた。こんな事態なのに夫達は平然としている。私がこんなのおかしいと夫のうちの一人に泣きついても皆にたにたしている。 …

【小説】怒号

戦争が始まったので隣の部屋に避難する。頭にクッションを乗せ、机の下に入る。 隣からは爆音と怒号が響いてくる。 ごぼがががぐがばばばぐがるら。ぐがががらぎりりがぐが。 は?この○○が!□□□!△△! 声は一人分のものだけ聞こえてくるように思える。だんだ…

「セケン」はフィールドでなく村に現れる敵である。始まりの村からもう居る。出会えば逃げるコマンドは出ない。道行く人や店の人に話しかけるとたまにそれが「セケン」であるという形で現れる。「いつまでも冒険者などしていないでまともな職に就きなさい」…

最近の若い者は下手に優秀で苦労もしていないし弱い者の痛みがわからない。仕事を処理する速さも量も凄いし何日働いても疲れないしチェーンソーでも弾丸でも傷一つ付かない。そして私が同じように出来ないのを不思議がっているのだ。

【俳句】2019年11月28日~2021年末

幸せは取りに戻れず鳥帰る生活の窓破られて鳥帰る梅雨菌胞子キラキラ町は揺れ鶯の声が輪郭持ち小雨末代の子の走り去る梅雨の街蝿生まる又人生まる悲しさよ涼風や死際すべて安らかなれ秋灯ゲームの爆発音聞こえ春愁や水面の陰として揺れる陽炎とそれで思った…

【短歌】2019年11月28日~2021年末

童顔の女困った顔ぼくは泣き顔土に擦りつけてる洗濯の皺のばすよう手を叩きあまねく人を消してしまおう捨てないで見放さないでお母さま僕は彼女の靴にすがったあかねさすあの日の君はもういない同じ顔した抜殻がある朽果てた首吊り死体その部屋に付けっぱな…