【小説】生きているのと同じだ

「もしタイムマシンがあったら、おばあちゃんが生きてたころに戻るのにな」

「君はおばあちゃんっ子だもんね」

「だって、そしたら死んでないのと同じじゃない?その時間に行けば、生きてたときのおばあちゃんがいるんだよ」

「そうかも。でも、てことは、タイムマシンがなくてもおばあちゃんは生きてるのと同じじゃない?」

「なんで」

「その時間においておばあちゃんは生きてる。君がタイムマシンに乗っても乗らなくても、すでに君のおばあちゃんは生きているのと同じだよ」