【思考】恋のやめ方5/期待

無益な期待をしてしまうときとそうでないときがある。その違いは何だろう。
今ある幸運は必然などでは決してなく、いつ失ってもおかしくない。そう思えることもある。
全てにそう思えないのはなぜか。
既に得てしまって、あとは続くか失うかという場面では、いずれ失う可能性に気づかずにのうのうとしているか、いつ失うかもしれないので今を大事にしようという命に対するのとも同じような態度で過ごすことができたりする。
これから得られるのではないかという場面や、得てすぐの場面では、これから楽しくなるのではないかと思ってしまったりする。これがまだ回避できない。
しかし経験した喪失が増えるほどに、どちらの場合も慎重に状況に接することができるようになると思う。
つまり、年を取れば苦しみは減るということだ。


幸せな状態が失われることが自然だと思えて受け入れられるようになること。既に上の方に居る場合だけでなく、登りかけた段階でもいつでも失われ得る、それが自然であるということを直に感じていられるようになること。考えなしでいたならば新しいことは期待を生みやすい。