返事のない手紙を書いたペンの為にお墓を建てたみんな不幸だ
暗がりにトイレにたちてスリッパの左右違えて寝れなくなりぬ
心臓が速く打ったらきっと早く死期が来るから酒を飲んでる
うっかりと床に落としてほどけきる糸巻の如早く死にたい
消えたいなら薬か酒を飲んだ後ベートーベンを聞いて眠るよ
捨てられることなどまるで怖くないいつでも閉店できる心だ
ふん転がしと糞が互いの存在に気が付いたとき世界が終わる
砂漠には踊る陽気な民がいるだが人生はまだ続くのか
「好き」という目には見えない網棚に大事な荷物置くようなこと
たそかれを過ぎても夫は帰り来ず闇が落ちれば何も見えない
人生で君に出会えて悔いはないだからもういい何も起こるな
失恋の数多の記憶それが人を強く或いは弱くするのだ
只一つ覆された愛あらば凡ての愛が怖くなるのだ
作文は本当のこと詩は嘘を書いてもいいんだよおかあさん
安全な場所を例えば部屋を得たならば引きこもるのが自然だ
いつかきっとゾンビ災害起こるから部屋から出ない俺は勝ち組
わたくしはわたくしという存在が要らない誰かもらってください
乱雑に羽や嘴やら足を生やした鳥を指に吊ってた
「学校に行きたくない」が罪ならば拘束されたい病気になりたい
岩陰の潮に佇む蛸の如脱ぎ捨てられし夫のパジャマよ
気が振れて暴れ回って嫌われたら眠り続ける夢が叶うな
寝返りが打てて褥瘡ができないすごい機能を我は持ちたる
敢えて言えば実に笑える死に方を考えるため生まれたのです
役に立たぬ無職の我を生かしいる夫よ貴方も共犯者なり
しばらくのあいだ掃除をしていない部屋を見たまえ此が地獄だ
変なこと言ってしまったこと忘れる為に言うのだ変なことをな
独り居て淋しい人と居て疲れるどちらがいいかせめて選べよ
コンビニのおにぎり達の世界ではニートに買われた奴は負け組
嗚呼僕は何の役にも立てないと俺に食われたおにぎりが言う
近付いてすぐ消えて行く人達は死んだわけではないかもしれん