【思考】恋のやめ方2/執着の理由

手に入らない部分に目が行ってしまうような対象というものが存在する。なぜそうなるのか。
「思ってたんと違う」感によってそうなるという説を考えてみる。

相手が自分に一定以上親しみを感じてくれている。そしてそれを示してくれるだろうと思っている。
そう思うことは思い上がりであると感じられるので、意識の表面でそう思うことはなかなかできないが、意識の深くでそう思ってしまう場合があるだろう。
そしてそれが違うとわかったとき。その時に恋が生じるのではないか。すなわち、相手が自分を親しく思ってくれていると思ったが(あるいは継続してそう思ってくれるだろうと思ったが)そうではなかっ
た。思ってたんと違う。
相手が自分を親しく思ってくれていると思った時点で、想い合う未来を描いてしまっている。そしておそらく気づかぬ内に、その描いた未来が手中にあると思ってしまっている。
描かれた未来において自分は相手を好きであり、そう思う時点で今自分は相手を好きである。しかし相手は自分を然程親しく思っていないということが判明する。こちらから向こうへの想いだけが宙ぶらりんに残る。そして「あるはず」だと思っていた相手から自分への想いがない。そこに「欠落」を感じる。
それが恋なのではないか。