【小説】メデューサのパンツ

同じクラスにメデューサと呼ばれている女の子がいた。学校ではスカートめくりが流行っていたのだが、彼女のスカートの中を見た男は石になってしまうらしいのだ。そんなことになっては取り返しがつかないので、彼女はいつもズボンを履いていた。

メデューサは美人だったので、ちょくちょく男の子に絡まれては、スカートを履いてこいとからかわれていた。しかし彼女はそうすればどういうことになるかわかっていて、応じるつもりなど微塵もないようだった。

あるとき彼女に恋人ができた。あろうことが彼女は二人きりのデートにスカートを履いてきた。男はメデューサのスカートをめくって石になった。メデューサは泣いた。

私はどうして彼女がスカートを履いたりしたのか、さっぱりわからない。