【小説】千手さまは偉大

千手さまは偉大であるなあ。
ええ本当に。
千手さまは私たちの数分の一しかお寝にならないらしい。なんとも、一日の半分しかお寝にならないらしいのだ。
まあ。
それに、私たちは毎日歌って踊ることしかしていないだろう。それだけだと実は死んでしまうらしいのだ。千手さまが仕事というものをしてくださるから私たちはそのおこぼれで生きていけるらしい。
あら本当なの。
まだある。私たちは皆千手さまの子供だろう。私たちは自分達で増えるということをしない。千手さまがいなければ私たちはついえてしまうのだ。
本当に千手さまは偉大ね。