【小説】過疎の村

その過疎の村には、それでもまだ少し若者がいた。私が村に住みはじめると、嫁が来たと人々は喜んだ。
私はやがて村の男の一人と一緒になった。私はその男を好いていた。しかし男は酔っぱらって崖から落ちて死んでしまった。
私は悲しんだが、仕方がないのでまた村にいる別の男と一緒になった。私はその男を随分好いていた。しかししばらくすると男は肺を病み死んでしまった。
私は悲しんだが仕方がないのでまた別の男と一緒になった。私はその男を命がけで好いていた。しかししばらくすると男は心を病み、弱って死んでしまった。
村には若者がいなくなった。